21世紀健康館-名古屋市天白区の整体・各種ボディケア

株式会社 ヒューマンラボジャパン

*

☆疲労のメカニズム☆

   

現代人は『疲労』している人が非常に多いと言われています。

健康館で何度かご協力いただいたアンケートでも、毎回上位に入ります。

そんな『疲労』について調べてみました。

 

【疲労の定義】

『疲労』というのは、人間だけでなく全ての生き物に生じる生理現象の1です。

これは過労や健康破壊から体を守る自己防衛反応の1でもあるので、疲労を感じないのもそれはそれで問題があります。

もし、疲労を感じられないと、体はやがて極度の過労状態に陥り、健康を損ねてしまいまうことになります。

この「疲労状態」を生理学的には、『何ら医療の手立てを用いることなく回復可能な、身体諸機能の低下現象』と定義されています。

疲労により、身体機能が低下した状態を「睡眠」や「休養」で回復することができるか否かが「疲労」と「病気」を分ける境界線になっています。

 

【疲労の種類】

疲労には要素に応じて、いくつかの種類があります。

 

部位別の要素として

局所性疲労=デスクワークや軽作業によって、腕や足など「体の一部」に生じる疲労

全身性疲労=水泳やランニングなどによって、「体全体」に生じる疲労

 

活動内容によって

精神疲労=精神活動による「大脳」の疲労

肉体疲労=筋活動による「筋肉全体」の疲労

 

時間経過によって

急性疲労=運動によって生じ、短期間の休養で回復する疲労

慢性疲労=慢性的なストレスによって疲労が蓄積し、短期間の休養では回復しない疲労

などの種類があります。

 

【疲労が起こる4大要因】

疲労は大きく分けると、以下の4つの要因に基づいて発生しています。

疲労物質の蓄積

エネルギー不足

体内バランスの乱れ

伝達不良

 

① 疲労物質の蓄積

「疲労物質」として代表的なものに「乳酸」があります。

乳酸は耳にしたことがある方も多いかとともいますが、運動時の「体の重さ」を引き出す物質です。

乳酸というのは糖(エネルギー源)が無酸素的に分解されたものです。

ダッシュやジャンプなどの瞬発系の動きをすると、短時間で大きなエネルギーが消費され、「乳酸」が筋肉内に多数発生します。

ここに「酸素」が加われば、再びエネルギー源として活用できますが、低酸素状態が続いてしまうと、乳酸が筋肉内に居座り続けることになってしまいます。(酸素カプセルが疲労回復に効果的な理由がここにあります)

乳酸濃度が上がると、筋肉内は次第に酸化されていき、筋肉の収縮能力が低下してしまいます。(※乳酸濃度が0.3%に達すると、筋線維は収縮不能に陥ります。)

この状態が「身体諸機能の低下」であり、疲労状態なのです。

しかし「疲労=乳酸の蓄積」という考え方は100%正解ではありません。

「乳酸」は、筋疲労(糖の無酸素的分解)によって生じるものなので、精神的作業(デスクワーク、人間関係等)においては発生しません。

「体を動かしていない」時の疲労は、乳酸ではなく他の要因が考えられます。

 

② エネルギー不足

2つ目の要因は体内の「エネルギー不足」です。

体内のエネルギー源となっているのは、糖質(グルコース)です。

筋肉も、脳も、神経系も、エネルギー源がなければ活動することはできません。

運動をすると

筋肉内に溜められている「筋グリコーゲン」

血中に流れている「血中グルコース」

肝臓に蓄えられている「肝グリコーゲン」

が順番に分解され、エネルギーを供給していきます。

体内がエネルギー不足に陥ると

筋収縮能力の低下

神経系の伝達能力の低下

が起こります。

これが「思ったように体を動かせない状態」を作り上げ、「身体の諸機能の低下」へとつながります。

この状態がまさしく『疲労』なのです。

 

③ 体内バランスの乱れ

運動を継続して行うと

発汗による「水分」の喪失

乳酸、リン、硫黄などの代謝産物による体内の「酸性化」

活性酸素の過多

などが起こり、細胞レベルでの体内バランスに乱れが生じます

これによって「身体諸機能が落ちること」が疲労を招いてしまいます。

 

④ 伝達不良

運動は「大脳」からの命令が「脊髄」を下り、「運動神経」を経由して「筋肉」へと伝わることで発生します。

この伝達は、神経内の「神経伝達物質」によって伝わります。

活動量が多いと、神経伝達物質の分泌が追いつかなくなってしまい、「運動神経」と「筋肉」の間で伝達不良が起こります

これが「身体諸機能の低下」となり『疲労』につながります。

 - Staffブログ