21世紀健康館-名古屋市天白区の整体・各種ボディケア

株式会社 ヒューマンラボジャパン

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香り vol.5

   

 

交通事故で記憶喪失になり、
親すらも思い出せなくなってしまった少年が、
ある日、バラの香りを嗅いだ時、
 突然自分の過去の記憶が甦ってきた、
という事例があります。

皆さんもある香りを嗅いだ瞬間、
連鎖的に記憶が甦ってくるという経験があると思います。

これを専門用語で 『 プルースト効果 』 と呼ぶそうです。

また、匂いにまつわる思い出は、
視覚や聴覚を通して感じたものより、
ずっと長い間記憶に留まることが出来ることが、
実験によって証明されているそうです。


なぜ香りはこのように記憶と密接に結びついているのでしょうか?

その答えは少し難しい話になりますが、 脳の構造にあります。
香りの刺激は、嗅神経を介して大脳辺縁系という箇所に
直接伝えられますが、 この大脳辺縁系は
感情、性欲、食欲などの本能を司るところでもあるのです。

人間の脳の中では 最も原始的な部分だといえます。
視覚や聴覚など、嗅覚以外の感覚は大脳新皮質という接続部を
通過して大脳辺縁系に入るのに対して、
嗅覚による嗅神経は、大脳新皮質を介さず
直に大脳辺縁系に 到達するため、感情と深く関係します


このため、感情が入り込んだ“香りの記憶”は
長い間風化しないどころか、同じ香りをあるきっかけで
嗅ぐことによって、その思い出が一瞬のうちに甦ってくるのです。
香りは思い出にしみこんでいるわけですね。

五感のひとつ“嗅覚”、とても興味深いですね・・・

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