痛みと感情
セントラルペイン
いわゆる中枢の痛み。簡単に言えば脳が作りだす痛み。今日は少し、痛みがどのように脳で処理されていくのか?をお話したいと思います。
痛みが脳に伝達されていくとき大きく3つのルートがあります。
①大脳皮質への伝達 痛みを純粋な痛みとして伝えます
②大脳辺縁系への伝達 様々な感情、情動、記憶を司るところです
③視床下部への伝達 自律神経を支配するところです
このように痛みは一つのルート、一つの領域だけで処理されているのではなく、いろんなルートを辿り、情報が統合されていきます。
一つ注目したいところは、②の大脳辺縁系への痛みのルートです。大脳辺縁系というのは人の感情、情動、記憶を司るところです。喜怒哀楽などの気分や感情はここから発生されています。
となると、痛みがこの領域へ伝わると、不安や怒りなどといった感情や気分、過去の記憶と複雑に結びつき、痛みそのものに+αいろんな感情といったものをトッピングして、それら全てをひっくるめて“痛み”として表出されてきます。
“痛い”と一言で表現されているものの中には実は“痛みの感覚”と“痛みの感情”が隠されています。
複雑で行き場のない感情は、止むを得ず痛みを作りだしてしまいます。その方が脳がパンクしなくてすみますからね。
21世紀健康館 竹中